社労士の集客方法|紹介・ホームページから相談と顧問契約を増やすには

初めての採用、社員の増加、給与・勤怠の負担など、社労士への相談が生まれる場面から集客を考えます。紹介・ホームページなどの選び方と、紹介相手との関係づくり、顧問契約へのつなぎ方を解説します。

目次

「既存の顧問先からの紹介はあるけれど、いつ新しい相談が来るか分からない」「ホームページを作ったものの、問い合わせが増えない」。日々の手続きや労務相談をこなしながら、新しい顧問先を開拓する時間まで確保するのは大変です。

この記事の結論

社労士が相談・顧問先を増やすには、採用や社員の増加など得意業務につながる場面を決め、相談内容と料金が分かるホームページを整えたうえで、紹介相手との関係づくりや広告・セミナーを、使える時間と費用に合わせて選びます。

この記事では、法人からの相談と顧問契約を増やしたい社労士事務所に向けて、集客方法の選び方、紹介を頼む相手、ホームページで伝える内容まで具体的に説明します。

初めての採用・社員の増加など、増やしたい相談を決める

集客を考えるときは、自分が増やしたい業務を「会社がどんなときに困るか」に置き換えてみてください。例えば、給与計算を任せたい会社と、就業規則を見直したい会社では、相談したいことも、知りたい料金も違います。

会社が人を雇い、組織が変わる場面を入口にする

この記事では、社労士の集客で使いやすい相談場面を次のように整理します。

会社で起きていること

相談につながる困り事

社労士が提案できる支援の例

初めて従業員を採用する

雇用時の書類や保険の手続きを、何から始めればよいか分からない

採用時の準備、必要な手続き、給与計算の始め方の支援

採用人数が増え、入退社が続く

社長や担当者だけでは手続きが追いつかない

手続きの代行、入退社の対応整理、日常の労務相談

給与・勤怠の処理に毎月時間がかかる

勤怠の集計や給与計算に手間がかかり、確認漏れも心配

給与計算の代行、勤怠管理や確認手順の見直し

社員や管理職が増える

休暇や働き方への対応が部署ごとに違い、判断に迷う

就業規則の見直し、社内ルールの整備、管理職向け研修

このように書くと、企業側も「自社が今、相談したいことだ」と判断できます。ホームページや紹介依頼で、同じ場面を説明することにも使えます。

得意な業務と対応できる会社を具体的に伝える

「労務全般に対応します」に加えて、得意な業界や支援内容を示します。例えば、シフト勤務の多い会社への支援経験があれば、勤怠の集計や就業ルールの相談を前面に出せます。採用が増えている会社の支援が得意なら、入退社の手続きと社内体制づくりを伝えられます。

業界名だけでなく、対応できる従業員規模、地域、オンライン相談の可否もそろえます。給与計算まで受けるのか、労務相談を中心にするのかも明確にすると、受けたい仕事に合う問い合わせを増やしやすくなります。

すでに顧問社労士がいる会社では、現在任せている業務を確認します。就業規則の見直しや研修など、今の契約に含まれていない相談を受ける方法もあります。担当範囲を重ねず、会社が必要としている支援を考えましょう。

社労士の集客方法は、使える時間と相談経路で選ぶ

最初からすべての方法に取り組む必要はありません。今つながっている相手、使える時間、費用を踏まえて、まず一つの方法を動かします。ホームページは新しい人に見つけてもらう場所であると同時に、紹介された人が事務所を確認する場所にもなります。

紹介・ホームページ・広告・セミナー・交流会を比べる

集客方法

向いている状況

最初に行うこと

費用・手間と気をつけたい点

顧問先・他士業・支援会社からの紹介

信頼関係のある相手や、同じ顧客を支援する相手がいる

紹介してほしい会社と相談内容を伝える

連絡を続ける時間が必要。一人の紹介元に偏ると相談が途切れやすい

ホームページ・検索での集客

得意業務や地域から探してもらいたい

相談内容ごとのページと問い合わせ先を整える

制作・更新の手間があり、検索からの流入が育つまで時間がかかる場合がある

検索広告

増やしたい業務が決まり、広告費を使える

その相談に対応するページと、費用の上限を用意する

継続的な広告費と見直しが必要。問い合わせの数だけで判断しない

セミナー・勉強会

説明できる得意テーマと、参加者に案内できる相手がいる

一つの困り事に絞り、終了後の個別相談を案内する

資料作成・集客・開催後の連絡に時間がかかる

経営者交流会

新しい経営者や紹介相手とのつながりを増やしたい

得意な相談を短く伝え、後日話す約束を作る

参加費・移動・フォローの時間が必要。名刺交換だけで終わらせない

セミナーなら「初めて人を雇う会社が、採用前に整えておきたいこと」のように、対象と場面が分かるテーマにします。税理士や採用支援会社と共同開催すれば、その会社が接している経営者へ案内する方法も考えられます。申込人数だけでなく、終了後に相談したい人が迷わず連絡できる案内まで用意します。

現在のつながりと準備状況から、最初の方法を選ぶ

すでに顧問先や他士業との関係があるなら、紹介依頼とホームページの整備から始めるのが取り組みやすい選択です。相手が紹介しやすい説明を用意し、紹介された人が対応範囲や料金を確認できるようにします。

知人が少ない場合は、得意業務に関係する支援会社との面談や交流会で接点を増やします。人前で話すのが得意で、案内先もあるならセミナーを選べます。ホームページに相談内容や料金が載り、問い合わせへ対応する余力と予算があるなら、検索広告も候補です。

始めたら、問い合わせ日、知ったきっかけ、相談内容、契約の有無、対応に使った時間を記録します。例えば、問い合わせは来ても給与計算の依頼ばかりで、増やしたい労務相談が来ないなら、紹介時の説明やページの内容を見直します。自分が受けたい相談を得られたかまで見ることで、次に時間や費用をかける方法を選べます。

ホームページには、相談できること・料金・進め方を載せる

ホームページでは、経営者が「この事務所に相談してよさそうだ」と判断できる情報を用意します。資格や経歴に加えて、どんな困り事を任せられるかを説明しましょう。

相談内容ごとのページで、依頼後の変化を伝える

給与計算、就業規則、採用時の手続きなど、増やしたい業務ごとに説明を分けます。例えば給与計算のページなら、対象となる会社、事務所が代行する範囲、会社側に残る作業、依頼を始めるまでの流れを載せます。

「給与計算を代行します」だけでなく、「勤怠データをいつまでに渡し、どの確認作業を任せられるか」が分かれば、経営者は依頼後の仕事を想像できます。就業規則なら、作成だけを頼めるのか、変更後の社内説明や運用の相談にも対応するのかを伝えます。

対応地域や得意業界も、実際の対応範囲に合わせて記載します。似た文章の地域別ページを増やすより、相談できる内容とその事務所を選ぶ理由を具体的に書くことを優先します。

顧問料に含む業務と、相談から契約までの流れを見せる

「顧問契約」という名前だけでは、給与計算や手続きの代行まで含むか分かりません。料金と対応範囲をセットで見せると、比較する経営者も相談しやすくなります。

  • どの業種・従業員規模・地域の会社を支援しているか
  • 労務相談、手続き代行、給与計算のうち、何が料金に含まれるか
  • 従業員数や依頼内容によって料金がどう変わり、何が別料金になるか
  • 初回相談の費用、オンライン対応の可否、申し込み方法
  • 相談後に見積もりを受け取り、契約・支援開始へ進むまでの流れ

掲載できる支援事例があれば、相談前の困り事と行った支援を具体的に示します。「採用が増えて手続きが追いつかなかった会社に、何を支援したか」が分かると、似た状況の会社が相談先として検討できます。

採用支援会社や税理士と、相談を紹介し合う関係を作る

紹介を増やすには、社労士への相談につながる話を、普段から顧客に聞いている相手を探します。既存の知人に加え、採用や会社の成長を支えている企業にも目を向けてみてください。

採用・給与・組織の相談を受けている相手を探す

紹介相手は、業種名だけで決めず、どの会社をどんな場面で支援しているかを聞いて選びます。例えば、次のような組み合わせが考えられます。

紹介相手の候補

社労士へつなげられる相談の例

相手にとっての利点

税理士・創業支援会社

初めて人を雇う会社の、雇用時の書類や保険手続き

顧客から労務の相談を受けたとき、専門家を案内できる

人材紹介・採用支援会社

採用後の入社手続き、社員増に伴う就業ルールの整備

採用後に顧客が困ることにも、相談先を示せる

勤怠・給与システムの導入支援会社

システムを入れる際の勤務ルールや給与計算方法の整理

システムの操作説明に加えて、労務面の相談先を案内できる

研修・組織開発会社

管理職の労務対応、就業規則や社内制度の見直し

研修だけでは対応しきれないルールの整備も相談につなげられる

初めて会う相手には、よく支援する会社の規模、顧客から受ける相談、すでに連携している専門家について聞きます。そのうえで、自事務所が担当できる仕事を伝えます。例えば、相手も給与計算を扱う場合は、どこを分担できるかを先に確認すると話を進めやすくなります。

紹介してほしい会社と最初の相談内容を、一緒に伝える

「社労士を探している会社があればお願いします」よりも、紹介相手が日々の会話で思い出せる頼み方にします。採用支援会社へ伝える文例なら、次のように書けます。

採用が増えて、入社手続きや就業ルールの整備に困っている会社があれば、ご紹介いただけませんか。まず今の対応状況を伺い、手続きの代行が必要か、継続して労務相談を受ける形がよいかをご案内できます。

この文例に、得意業界や対応地域など自事務所の条件を足します。最初に何を相談できるか、相談に費用がかかるか、誰へ連絡すればよいかも相手に伝えておきます。

紹介するときは、相談する企業の了承を得てからつないでもらいます。従業員の氏名や給与、詳しい労務トラブルの内容まで紹介者経由で集める必要はありません。詳しい情報は、社労士と企業が直接確認する流れにします。

相談がなかった相手とも、役立つ情報で連絡を続ける

一度紹介を頼んだ後、すぐに案件が出るとは限りません。「初めての採用前に確認したい項目」「社員が増えたときに見直したいルール」など、紹介相手の顧客にも役立つ情報を届けると、次に相談が出たときに思い出してもらうきっかけを作れます。

紹介を受けた後は、相談企業と共有範囲を確認したうえで、紹介者へお礼や対応状況を伝えます。仕事につながらなかった場合も、条件が合わなかった理由を整理できれば、次の紹介対象をすり合わせられます。

連絡日、伝えた相談内容、紹介の有無、次に連絡する用件を記録しておけば、忙しい時期も関係を続けやすくなります。紹介を頼んでも動きがないときの見直し方は、紹介営業が増えない原因と改善方法でも説明しています。

初回相談では、今回の依頼と継続して困ることを分ける

相談が来たら、今すぐ解決したいこと、現在の担当者、今後も繰り返す作業や判断を聞きます。必要な支援が見えれば、単発の依頼であるスポット契約と、継続的に支援する顧問契約を提案し分けられます。

一度で終わる依頼は、スポット契約の範囲を示す

例えば、就業規則の作成を依頼され、完成後の運用は社内で対応できる会社なら、作成・説明・修正をどこまで行うか、納期と費用を示します。依頼内容が一度で完了する場合は、その範囲に合う契約を提案します。

助成金の相談を受ける場合も、申請支援の依頼と日常の労務相談を分けて確認します。助成金に関心があることだけで、顧問契約も必要だとは判断できません。

毎月の対応や判断がある会社には、顧問の役割を伝える

採用が続き、入退社の手続きや給与計算が毎月発生する会社なら、担当者が抱えている負担を確認します。管理職から労務の質問が繰り返し上がる会社なら、相談窓口を継続して設ける価値を説明できます。

提案時は、「毎月何を任せられるか」「どんなときに相談できるか」「会社側は何を担当するか」を示します。就業規則を作成した後の運用相談だけが必要な場合と、手続きや給与計算まで任せたい場合では、支援内容と料金を分けて見積もります。

問い合わせを増やす段階から、顧問として何を支える事務所なのかを伝えておくことが、相談後の提案を進める助けになります。

SparkLaboで紹介相手との出会いから継続的な案件づくりまで進める

採用支援会社や税理士とつながりたいと思っても、候補を探して面談し、その後も連絡を続けるには時間がかかります。日々の顧問先対応をしながら、新しい紹介元の開拓まで一人で抱えている社労士には、SparkLaboの支援が役立ちます。

SparkLaboは、顧客を紹介し合える企業・専門家との出会いを作り、紹介が続く関係と取り組みを育てるサービスです。

社労士事務所が4か月でスポット2件・顧問1件を獲得した事例

SparkLaboの支援では、紹介中心で、新しい相談を継続して増やすことに課題があった社労士事務所が、4か月でスポット契約2件・顧問契約1件を獲得し、初年度見込売上180万円につながりました。

180万円社労士事務所の初年度見込売上

この事務所には、採用支援会社、組織開発・研修会社、成長企業と接点を持つ相手との連携を提案しました。社労士の仕事につながる相談を受けている相手へつながりを広げ、スポット契約と顧問契約の両方につながった顧客事例です。

幅広い会員から、社労士に合う紹介パートナーを紹介できる

SparkLaboには幅広い業種・職種の会員がおり、この記事で挙げたような紹介パートナーも紹介できます。 税理士・創業支援会社、人材紹介・採用支援会社、勤怠・給与システムの導入支援会社、研修・組織開発会社などが対象です。

自分の知人だけで相手を探す必要はありません。増やしたい相談や得意業務に合わせて、顧客を紹介し合う相手や、一緒にセミナーなどを行う相手との接点を広げられます。

パートナー候補の紹介は毎月2〜5社が目安です。顧問先そのものの紹介件数ではなく、継続して相談や仕事を紹介し合える相手との出会いを増やします。

課題整理から施策の実行・振り返りまで相談できる

何から始めるかが決まっていない段階でも、SparkLaboのコンサルタントと一緒に考えられます。現在の集客状況や希望を聞き、どの業務を増やすか、誰とつながるか、どう仕事につなげるかを整理します。

候補探しと初回の紹介に加えて、共同の取り組みを考え、実施後の振り返りや改善も支援します。相手を探すところから始める負担を減らし、社労士自身は得意な支援を伝える面談や、具体的な相談への対応に時間を使えます。

過去に相談した会社や紹介相手との連絡が途切れがちな場合は、メルマガの企画・執筆・配信・分析も基本プラン内で任せられます。新しい紹介相手との出会いと、その後に関係を続けるための発信を、一緒に進められる点もSparkLaboの強みです。

「紹介を増やしたいけれど、何から始めればよいか分からない」という状態から相談できます。お問い合わせ後の初回相談は完全無料です。課題や強み、方針の整理や資料準備は不要で、コンサルタントとゼロから一緒に整理できます。

執筆者

樫根 久澄のプロフィール写真

樫根 久澄

株式会社SparkNow 代表取締役CEO/SparkLabo運営

早稲田大学政治経済学部卒業。双日株式会社でファイナンス業務に従事後、エンジニアに転身し、システム開発会社の海外拠点代表を務める。2022年にオンライン診療スタートアップを創業し、売却を経験。

BtoB事業の顧客開拓のため、30の経営者コミュニティに入会・参加し、経営者交流会には1,000回以上参加。20以上のアポイント獲得サービスを利用し、累計2万枚のデジタル名刺を自ら配布。こうした実践を通じて、出会いを継続的な案件獲得につなげる難しさを実感し、企業同士の紹介・協業を通じたパートナーセールスを支援する「SparkLabo」を立ち上げる。SparkLaboでは、経営者交流会・会食の開催・共催を100回以上重ねている。