経営者交流会へ初めて参加するときは、名刺や服装ばかりが気になりがちです。しかし、当日の成果を左右するのは、誰と何を確認し、参加後にどのような会話へ進みたいかを決めているかです。この記事では、参加する会をすでに決めた中小BtoB企業の経営者向けに、初参加前の準備を実行順に整理します。
この記事の結論
経営者交流会への初参加前には、参加目的と会いたい相手を一文で決め、30秒程度の自己紹介、相手を理解する質問、会話を残す記録項目、参加後の次の接点を準備します。名刺の枚数を目標にせず、顧客候補・紹介者候補・協業候補のうち誰と何を確認したいかを基準にすると、当日の行動がぶれません。
初参加前は目的・自己紹介・質問・記録を一つの流れで準備する
初参加前の準備は、持ち物をそろえることでは終わりません。目的から参加後の接点までを一つの流れとして決めます。前の工程が決まるほど、次に用意すべき内容も具体的になります。
初参加前の準備チェックリスト
- 参加目的を顧客候補・紹介者候補・協業候補のいずれかで説明できる
- 会いたい相手と確認したいことを一文で書いている
- 30秒程度の自己紹介を声に出して確認している
- 相手の顧客や課題を理解する質問を用意している
- 会話、相手の関心、次の行動を残す記録方法を決めている
- 参加後に連絡する期限と担当を予定している
名刺、筆記具、案内メール、会場までの経路も確認します。ただし、準備時間が限られるなら、印刷物を増やすより、目的・自己紹介・質問・記録の四つを先に固めます。
参加する会がまだ決まっていない場合は、経営者交流会の選び方で、参加者層、運営、形式、継続性を先に比較してください。
参加目的と会いたい相手を一文で決める
参加目的は「人脈を増やす」「案件を取る」では広すぎます。会いたい相手と、当日確認したいことを組み合わせて一文にします。
会いたい相手を三つに分ける
顧客候補は、自社の支援対象に近く、課題を持つ可能性がある相手です。紹介者候補は、顧客候補と日常的に接しており、相談の前後工程を知る相手です。協業候補は、自社だけでは解決しにくい顧客課題を補完できる相手です。
初参加では三つすべてを追う必要はありません。まず優先する相手を一つ決め、ほかは該当したときに記録する程度にすると、会話の焦点を保てます。
相手と確認事項を組み合わせる
目的は「採用課題を持つ企業の経営者と話し、現在の採用方法と困っている工程を確認する」「中小企業の経営相談を受ける専門家と話し、どの場面で外部へつないでいるかを確認する」のように置きます。
この一文があれば、会場で誰に話しかけるか、何を質問するか、参加後に誰を優先するかを同じ基準で判断できます。会いたい相手がほとんど参加しない会なら、当日の話し方ではなく会の適合を見直すべきだと分かります。
自己紹介は誰のどんな課題を解決するかで組み立てる
初対面の自己紹介は、会社の沿革やサービス機能をすべて説明する場ではありません。相手が「自分の顧客や周囲に関係があるか」を判断できる情報から伝えます。
最初に相手が判断できる情報を置く
30秒程度の自己紹介は、氏名・会社名に続けて、次の順番で組み立てます。
- どのような企業や役職を支援しているか
- どのような課題を解決しているか
- 今日はどのような相手と話したいか
たとえば、「中小企業の経営者向けに、代表一人に依存しない新規案件の獲得ルートづくりを支援しています。紹介や協業で補完できる企業の方と、互いの顧客像について情報交換したいと考えています」のように、対象・課題・参加目的を短くつなげます。
実績や数値を加える場合は、公開してよい事実だけを使います。印象を強くするために成果を大きく見せる必要はありません。
売り込みではなく会話を開く質問で終える
自己紹介の最後は、資料を渡す提案ではなく、相手へ関心を向ける質問で終えます。「どのような企業から相談を受けることが多いですか」「今日はどのような方と話したいですか」と聞けば、一方的な説明から対話へ移れます。
声に出して確認すると、専門用語や長すぎる説明に気づけます。相手が業界用語を知らなくても意味が伝わるかを基準に削ります。
当日の質問と記録項目を先に用意する
当日は、用意した質問を順番に読み上げるのではなく、相手の話に合わせて選びます。質問の目的は、今すぐ売れるかを判定することではなく、相手の顧客、課題、周辺の関係を理解することです。
質問は相手の顧客と課題を知るために使う
次の質問から、会話に合うものを二つほど選びます。
- どのような企業や役職から相談を受けることが多いか
- 最近、顧客からよく聞く課題は何か
- 自社だけでは対応せず、ほかの専門家へつなぐ相談はあるか
- 今日、どのような相手と話したいと考えているか
- 取り組みを進めるうえで、今確認したいことは何か
相手が話した内容を受けて掘り下げる方が、質問数を増やすより関係を理解できます。営業対象ではないと分かっても、紹介者候補や協業候補として接点を続ける理由が見つかる場合があります。
記録は次の会話を再現できる粒度にする
名刺情報だけでは、翌日に会話の文脈を思い出せません。相手の事業、顧客層、話した課題、自社との関係、約束したこと、次に連絡する期限を残します。
会話中に長く入力する必要はありません。相手と別れた直後に短く記録できるよう、スマートフォンやノートに同じ項目を用意しておきます。記録方法を統一すると、参加後に相手を比較し、優先順位を付けやすくなります。
参加後の次の接点まで予定しておく
参加後のフォローは、全員へ同じ営業文を送ることではありません。参加前に、誰が、いつまでに、何を確認するかを決めておきます。初参加当日は疲れて判断が遅れやすいため、連絡期限だけでも先にカレンダーへ置きます。
顧客候補には、当日聞いた課題を確認する個別相談を提案します。紹介者候補には、互いに紹介しやすい顧客像と紹介時の注意点をすり合わせます。協業候補には、補完できる範囲を確認する情報交換から始めます。まだ分類できない相手には、無理に提案せず、相手の関心に合う情報を共有できるか考えます。
相手別の管理項目と連絡内容を具体化したい場合は、経営者交流会後のフォローを案件につなげる方法で確認できます。何度か参加した後に成果が出ない場合は、参加前・当日・参加後の見直し方で、会の適合と評価方法も含めて診断してください。
初参加の準備を継続できる案件獲得ルートへつなげる
初参加の準備が整うと、当日は名刺枚数を追うのではなく、相手との関係と次の会話を判断できます。ただし、一度の参加だけで商談や紹介が生まれるとは限りません。会話の記録、相手別のフォロー、継続接点の管理まで続けて、交流会を案件獲得ルートとして評価します。
SparkLaboは、紹介営業・パートナー施策を偶然ではなく仕組みにするサービスです。交流会で得た接点を顧客候補・紹介者候補・協業候補に整理し、その後の紹介や協業につながる運用まで設計したい場合に、サービス内容を確認する理由があります。
