経営者交流会後のフォローを営業につなげる方法|お礼メールと次の行動

経営者交流会後のお礼連絡から、返信に応じた面談・情報提供、次回連絡の管理までを解説します。相談を希望していた相手と協力先候補へのメール文例、フォロー漏れを防ぐ記録表を紹介します。

目次

交流会では話が弾んだのに、お礼を送った後は何も起きない。名刺を見返しても、誰に何を連絡すればよいか思い出せない。そんなときは、連絡する人数を増やす前に、当日の会話と次の行動をつなぎ直してみてください。

この記事の結論

経営者交流会後は、記憶が新しいうちに話した内容と約束を残し、相手ごとにお礼と会話の続きを送り、返信に応じて面談・情報提供・保留を決め、次に連絡する日と理由を記録すると、名刺交換を商談や紹介へつなぐ行動を続けやすくなります。

経営者交流会後のフォローは記録・連絡・返信対応・次回予定の順に進める

最初に着手するのは、全員への面談依頼ではなく、当日交わした約束の確認です。「資料を送ります」と言った相手には資料を送り、「来月なら相談したい」と言われた相手にはその時期を残します。約束がない相手には、会話した内容に合うお礼から始めます。

この記事では、フォローを次の四つの作業に整理します。初回連絡は当日から翌営業日を自分の作業目安にすると、何を話したか思い出しながら書けます。すでに日が空いていても、会った日・会の名前・話題を添えて連絡できます。

  1. 会社名と連絡先に、話した内容・相手の希望・自分が約束したことを追記する
  2. 約束した対応を優先し、相手ごとにお礼と会話の続きを送る
  3. 返信の内容から、面談する・情報を送る・いったん待つのどれかを決める
  4. 次に連絡する日と用件を記録し、実行したら結果を更新する

当日中に連絡を終えるために、夜遅くの電話や何通ものメッセージを送る必要はありません。相手と決めた期限や連絡手段がある場合は、それを優先します。

SparkLaboには、100回以上の経営者交流会を開催してきた経験があります。出会いをその場限りにしないために、この記事では名刺の枚数よりも「次に何をするかが残っているか」に着目してフォローを整理します。

最初の連絡は相手と何を話したかで変える

自社の商品を買う可能性がある人と、自社に合う顧客を紹介してくれる可能性がある人では、連絡の用件が違います。名刺の肩書だけで決めず、会話の中で確認できたことから次の行動を選びます。

資料送付や相談の約束がある相手にはその用件を返す

「見積もりを比較しているので、サービスの範囲を知りたい」と言われたなら、範囲が分かる資料を送ります。相手が相談を希望していたなら、何を確認する面談なのかを添えて日程を提案します。興味を示していた人へまで、一律に営業の話を避ける必要はありません。

たとえば、Web制作会社が会場で採用サイトの相談を受けた場合は、「採用ページに載せる情報を整理する」という目的なら、次に会う理由が伝わります。「弊社サービスをご紹介したい」だけでは、相手は何が解決する時間なのか判断できません。

紹介や共同提案につながりそうな相手とは接点を一つ確かめる

相手自身が顧客にならなくても、同じ顧客層を支援している会社と協力できる場合があります。たとえば、Web制作会社と広告運用会社なら、サイト公開後の集客相談を互いにどう扱っているかが会話の入口になります。

最初から「お客様を紹介してください」と頼むより、「制作後の広告運用について相談されることはありますか」と、当日の話に沿った質問を一つ送ります。相手の顧客名や連絡先を聞き出す必要はありません。どんな相談なら協力できるかを先に確かめます。

まだ接点が分からない相手にはお礼だけでもよい

短い挨拶しかしていない相手を、無理に商談候補や紹介者に分類する必要はありません。会った場所とお礼を伝え、次の交流会で話す余地を残せます。

返事をもらうことだけを目的に質問を作ったり、全員を個別面談へ誘ったりすると、その後の対応が続かなくなります。誰に面談を提案するか迷う場合は、交流会後に2回目に会う相手の選び方で判断材料を整理できます。

お礼メールには思い出せる話題と次の用件を入れる

件名には会の名前や用件、本文には自分の名前と当日の話題を入れます。そのうえで、相手が次にすればよいことを一つに絞ります。以下は、説明のために作成した文面例です。実際に話していない課題や約束は書かず、自分たちの会話に置き換えてください。

相談を希望していた相手へ送る例

件名:〇〇交流会のお礼と採用サイトのご相談(自社名・氏名)

〇〇様、本日の交流会でお話しした、△△社の□□です。採用サイトに掲載する情報について、お話を聞かせていただきありがとうございました。

お約束した制作範囲の資料をお送りします。次回は、募集職種と現在のサイトを伺い、どのページから整えるかをご一緒に整理できればと思います。

来週、オンラインで30分ほどお話しできますでしょうか。〇日午前または△日午後が空いています。ご都合が合わなければ、別の日でもかまいません。

面談の目的、所要時間、候補日時があれば、相手は予定を判断しやすくなります。資料を送るだけの約束だった場合は、まず資料送付だけで完了させ、面談を約束済みのように書かないでください。

協力できるか確かめたい相手へ送る例

件名:〇〇交流会で伺ったサイト公開後のご相談について

〇〇様、昨日お話しした広告運用支援の□□です。制作後の集客について相談を受けることがあると伺い、ご連絡しました。

弊社でも、広告を始める前にサイトの改善が必要な相談を受けることがあります。御社では、公開後の広告運用はどのように対応されていますか。

お互いに対応しきれない相談があれば、協力できる範囲を一度お話しできればと思っています。

ここでは顧客紹介の約束を求めず、協力できる場面があるかを尋ねています。返信が来てから、必要に応じて面談を提案します。

メール以外の連絡手段を交換した場合も、基本は同じです。連絡を見落とされたか分からない段階で、メール・SNS・電話から同じ依頼を重ねるのは避けます。

返信が来た場合と来ない場合で次の対応を分ける

返信が来たら、まず相手の質問に答えます。質問への回答より先に日程調整リンクを送ると、相手が知りたいことを飛ばしてしまいます。

面談・情報提供・時期を待つのどれかを合意する

「具体的に相談したい」なら、面談の目的と日程を決めます。「まず事例が見たい」なら、相談内容に近い事例を送ります。「今は予定がない」なら、必要になりそうな時期を聞けた場合だけ、その頃に再連絡してよいか確かめます。

紹介の話が進んだときは、相手に顧客の連絡先をそのまま渡してもらうのではなく、先に紹介先の意向を確かめてもらいます。つないでもらった後は、連絡したことを紹介者へ報告します。紹介先との話の内容は、共有してよい範囲を確かめて扱います。

面談で何を話すかは、経営者交流会後の個別面談の進め方で具体化できます。

返信がなければ一度確認し、追い続けない

返信がない理由は、忙しい、用件が分からない、今は必要ないなどさまざまです。「興味がない」と決めつけず、数営業日空けて一度確認するところから始めます。相手が希望する時期を伝えていたなら、その時期まで待ちます。

再連絡は、「先日の件はいかがでしょうか」だけでなく、元の用件を短く添えます。

先日お送りした採用サイトの資料について、補足が必要でしたらお知らせください。今はご検討の時期でなければ、今回はご返信いただかなくても大丈夫です。

それでも反応がなければ、同じ依頼はいったん止めます。明確に断られた場合は、その意思を記録します。以後の連絡も不要と言われた相手へ、別の話題に変えて営業を続けないでください。

連絡を断られていない相手なら、時間が空いた後に会話に関係する情報が見つかったり、交流会で再会したりした場合に、新しい用件で話せます。再接触の理由を作れないときは、連絡の回数を増やすことを目標にしません。

フォロー漏れは次の行動と確認日を残して防ぐ

名刺管理ツールを使っていても、「お礼済み」だけでは次の作業が分かりません。会社名と連絡先に加え、話した内容、約束、次の行動、確認日を同じ場所へ残します。最初は一つの表から始められます。

相手との会話

約束・返信内容

次の行動

確認日・条件

採用サイトの相談がある

制作範囲の資料を送る約束

資料送付と質問への回答

約束した送付日

同じ顧客層を支援している

互いの対応範囲を知りたい

協力できる相談を一つ確認する

合意した面談日

今期は検討予定がない

来期の計画時に再連絡してよい

状況が変わったか確認する

相手が希望した月

短い挨拶だけだった

次の約束はない

お礼を送り、追加の営業は保留する

次に会話する機会ができたとき

これは記録方法の例です。相手の事情に合わせて更新し、面談が決まった人をいつまでも「お礼済み」に残さないようにします。約束した送付日や面談日は予定表に入れ、期限前に確認できるようにします。そのうえで、週に一度など続けられる頻度で表全体を見返し、連絡が止まった相手や予定の変更を確認します。

見返す際には、送信数だけでなく、返信があったか、次回の約束を実行したか、具体的な相談や紹介へ進んだかを確認します。フォローを続けても進展がないなら、連絡文だけでなく、交流会で成果が出ない原因から参加先や当日の会話も見直します。

名刺情報が紙や複数のツールへ散らばっていて整理から進まない場合、SparkLaboでは名刺・顧客リストを紹介候補の探索や相性分析に活用できます。Eight・myBridge・CamCardのCSV取り込みに対応し、SparkNow BPOによる紙名刺の無料データ化も行っています。手元の接点を探せる状態にして、誰と話を続けるかを考えられることが利点です。

定期的な情報提供を希望する相手には、メルマガで関係を保つ方法もあります。名刺交換した相手を自動的に配信先へ加えるのではなく、受信希望や配信停止への対応を確かめて運用します。SparkLaboは企画・執筆・配信・分析も支援していますが、まずは会話を続けたい相手の用件と次回予定を記録するところから始めてください。

執筆者

樫根 久澄のプロフィール写真

樫根 久澄

株式会社SparkNow 代表取締役CEO/SparkLabo運営

早稲田大学政治経済学部卒業。双日株式会社でファイナンス業務に従事後、エンジニアに転身し、システム開発会社の海外拠点代表を務める。2022年にオンライン診療スタートアップを創業し、売却を経験。

BtoB事業の顧客開拓のため、30の経営者コミュニティに入会・参加し、経営者交流会には1,000回以上参加。20以上のアポイント獲得サービスを利用し、累計2万枚のデジタル名刺を自ら配布。こうした実践を通じて、出会いを継続的な案件獲得につなげる難しさを実感し、企業同士の紹介・協業を通じたパートナーセールスを支援する「SparkLabo」を立ち上げる。SparkLaboでは、経営者交流会・会食の開催・共催を100回以上重ねている。