経営者交流会とは?何をする場か、参加目的とメリット・デメリット

経営者交流会は、互いの仕事や課題を話し、新しい取引や紹介・共同事業、経営相談の相手を見つける場です。参加者、当日の内容、似た会との違い、利点と限界を整理し、今の自社が参加する意味を考えます。

目次

知人から経営者交流会に誘われた。新しい取引先を探す方法として気になるけれど、何を話すのか、営業に行く場なのか、それとも経営を学ぶ場なのかが分からない。

交流会は、会によって参加者も進め方も異なります。まずは共通する役割と得られることを知り、今の自社にとって参加する意味があるかを考えてみましょう。

この記事の結論

経営者交流会とは、経営者や役員などが互いの仕事や課題を話し、新しい取引・紹介・共同事業や経営相談の相手を見つける場で、普段の仕事では会えない人と知り合える一方、時間と費用がかかり、出会いや受注が約束されるわけではありません。

経営者交流会とは、経営者同士が仕事や課題を話す場

経営者交流会は、会社の代表や役員などが集まり、事業の紹介や情報交換を通じて新しい関係を作る集まりです。個人事業主や士業の事務所代表、事業責任者が参加できる会もあります。誰が参加できるかは、主催者が定める参加条件によって変わります。

普段の取引先以外の人と直接話し、仕事の相談や紹介、共同事業のきっかけを探せることが利点です。ただし、参加者全員が発注先を探しているわけではありません。会うための時間と費用を使っても、希望する相手や案件に出会えない場合があります。

会場に集まるイベントのほか、オンラインで話す会もあります。単発で参加できるものも、会員として定期的に集まるものもあり、「経営者交流会」という名前だけで活動内容までは決まりません。

異業種交流会とは参加する立場と業種の捉え方が違う

「経営者交流会」は、主に経営者という参加者の立場を示す言葉です。「異業種交流会」は、異なる業種の人が集まるという仕事の分野の違いを示します。

たとえば、製造業、Web制作、採用支援の経営者が集まれば、経営者交流会であると同時に異業種交流会でもあります。異業種交流会には、経営者以外の営業担当者や個人で働く人などが参加することもあります。

一方、同じ業界の経営者だけで集まる会もあります。二つの言葉は、どちらか一方しか選べない分類ではありません。

商談会や勉強会とは中心となる活動が違う

商談会は、商品やサービスの受発注など、具体的な取引の相談に重点を置く場です。勉強会は、テーマに沿って知識や経験を学ぶことに重点を置きます。経営者交流会では、参加者がお互いを知り、情報を交わすことが中心になります。

ただし、講演の後に交流する会や、自己紹介の後に個別商談を行う会もあります。名前だけで判断せず、案内に「自由交流」「グループ討論」「個別商談」など、どの時間が設けられているかを見ると、何をする場か分かります。

経営者交流会では自己紹介と情報交換をする

当日は、自分の仕事を短く伝え、相手の事業や関心を聞くのが基本です。名刺や連絡先の交換は、その後も必要に応じて話せるようにするために行います。

進行は会ごとに異なりますが、一例として次のように進みます。

  1. 受付を済ませ、主催者から会の目的、進行、参加ルールの説明を聞く。
  2. 順番に、または近くの相手と自己紹介し、どのような仕事をしているか伝え合う。
  3. 自由交流や席ごとの会話で、最近の仕事、顧客からの相談、関心のあるテーマについて話す。
  4. 続けて話したいことがあれば、連絡先や後日の情報交換の意向を確かめて終了する。

着席して少人数で話す会もあれば、立食で自由に相手を探す会もあります。食事や講演を含む場合もあり、すべての会で全員の前に立って発表するわけではありません。

たとえば、事務作業の代行会社とネット通販の会社が知り合い、「注文が増えたときの入力作業はどうしていますか」と互いの仕事を話す場面を想像すると分かりやすくなります。課題と支援できることが重なれば、後日詳しく相談する理由が生まれます。今は接点がなければ、情報交換で終えてもかまいません。

参加目的とメリットは、仕事の接点と経営の相談相手が増えること

交流会には、新しい顧客を探す、紹介や共同の仕事につながる相手を知る、経営の悩みを話すといった参加目的があります。共通するメリットは、普段の営業や取引の範囲では知り合いにくい人と、直接話せることです。

SparkLaboには100回以上の経営者交流会開催経験があります。場を運営してきた側の視点を踏まえ、この記事では参加価値を、出会った相手とどのような関係を作れるかで整理します。一人の相手と、複数の関係になることもあります。

自社のサービスが役立つ企業と直接話す

参加者の会社が自社の支援を必要とする可能性があるなら、その人は顧客候補です。たとえば事務作業の代行会社にとって、受注入力や請求書の発行が追いつかない会社は、仕事の話がつながる相手になります。

直接話せれば、どの作業で困っているのか、今は誰が担当しているのかを聞けます。広告や会社案内を見てもらうだけでは分からない、相手の状況を知る機会になることが利点です。

経営者同士でも、その場で契約を決める必要はありません。相手が詳しく知りたいと思ったところから、担当者を交えた相談や提案へ進みます。

顧客を紹介してくれる相手と知り合う

相手自身がサービスを使わなくても、必要としている企業を知っている場合があります。このように、自社に合う相談をつないでくれる可能性がある人を、紹介者候補と呼びます。

事務作業の代行会社なら、顧問先の経理作業の負担を知る税理士などが一例です。互いの仕事を理解できれば、顧客から自社の範囲では対応できない相談を受けた際に、頼れる会社を紹介できます。名刺を渡しただけでは、どんな相談を頼めるかまでは伝わりません。

紹介関係を具体化した例として、SparkLaboの営業コンサルティング企業への支援では、同規模の経営者との接点や営業支援会社との協業を提案しました。その結果、4か月で成約売上300万円につながりました。紹介による営業をさらに仕組み化したいという課題に対し、協力する相手を具体化した顧客事例です。

得意分野を持ち寄って顧客を支援する相手を探す

自社と別の得意分野を持つ会社と、一緒に仕事をすることを協業と呼びます。顧客を紹介して終わる形だけでなく、役割を分担して同じ顧客を支える形もあります。

たとえば事務作業の代行会社とシステム導入会社なら、導入会社が仕組みを整え、代行会社が日々の入力や確認を担う組み合わせを考えられます。自社だけでは引き受けにくかった相談にも、協力して対応できる可能性が生まれます。

実際に組むかは、対応できる範囲や仕事の進め方を確かめてから決めます。交流会は、その相談を始められる相手を知る入口になります。

経営の悩みを話し、別の考え方を知る

新しい取引だけが参加目的ではありません。採用、組織づくり、代表の仕事の任せ方など、近い課題を経験した経営者と話す価値もあります。

たとえば初めて管理職を置こうとしている経営者なら、「どの仕事から任せたか」「現場との役割をどう分けたか」を、経験した人に聞けます。自社で考える選択肢が増えることや、後日また相談できる相手を知ることも収穫です。

他社でうまくいった方法を、そのまま自社へ当てはめる必要はありません。会社の規模や状況の違いを踏まえて、自社で試せる部分を持ち帰ります。この目的で参加した会を、受注の有無だけで評価すると、本来得たかったものを見落とします。

デメリットは費用と時間、出会いや成果の不確実さ

参加には支出と時間の負担があり、その負担に見合う出会いがあるとは限りません。相手の目的もさまざまなので、仕事の相談が進まない場合や、自分が望まない営業を受ける場合もあります。

参加費に加えて移動と後日のやり取りに時間がかかる

参加費のほか、会によって飲食代、交通費、会費などがかかります。無料の会でも、参加する時間は必要です。具体的な金額は会ごとに違うため、申し込む前に総額を確かめます。

さらに、準備や移動、知り合った相手への連絡、後日の面談にも時間を使います。会場にいる時間だけで予定を組むと、日常業務に戻ってから連絡できないままになることがあります。

代表が営業も経営も担っている会社では、交流会の予定を増やすほどよいとは限りません。既存顧客への対応や、進行中の提案に使う時間も含めて考えます。

会いたい相手との出会いや受注を確約できない

参加条件を満たす経営者が集まっていても、自社が会いたい業種や、今まさに困っている企業がいるとは限りません。参加人数が多いことと、自社に合う相手と話せることも別です。

また、話が合ったからといって、すぐに信頼して仕事を任せてもらえるわけではありません。対応例や提案を確認したり、互いの仕事を理解したりする時間が必要になります。

紹介や共同事業を考える場合も、相手にとって協力する理由が必要です。参加費を払えば顧客を紹介してもらえる、と考えていると期待がずれます。主催者が提供する交流の機会と、相手との間で育てる関係を分けて捉えてください。

望まない売り込みや誘いを受けることもある

相手のサービス案内が長く続く、関心のない別の集まりへ誘われるなど、目的と違う会話になることもあります。これは特定の価格帯や人数の会だけで起きるとは限りません。

参加ルールや主催者の対応先を確認し、不要な提案には応じなくてかまいません。断っても続く場合は、会話を終えて運営に相談します。自分から仕事を提案する際も、相手がその話を希望しているかを確かめます。

自社が参加する意味は、会って確かめたいことがあるかで判断する

今の課題に対して、会うことで何を確かめたいかを言えるなら、交流会を試す理由があります。反対に、必要な相手も相談内容も決まっているなら、直接連絡する方が早く進むこともあります。

この記事では、参加前の判断を「人と話すことで埋まる不足」と「先に別の行動で解決できる用件」に分けて考えます。

人と話すことで埋まる不足があるなら参加を試す

「顧客が別の相談をしたとき、頼れる会社を知らない」「既存の知人以外にも、自社の顧客を支援している人と話したい」「同じ経営課題を経験した人の考えを聞きたい」。こうした不足があるなら、対象となる人との情報交換が役立ちます。

参加を検討するときは、次の項目を自社の言葉で確認してみてください。

  • 今の仕事や経営で、まだ分からないこと・足りない相手を一つ挙げられる。
  • どのような立場の人に、何を聞けると役立つかを説明できる。
  • 自分からも話せる経験や、相手の役に立てる仕事がある。
  • 参加の費用と時間に加え、必要になった後日のやり取りにも時間を使える。

たとえば「経理の代行相談は受けるが、システム選びは支援できない。導入会社の経営者に、どこまで対応しているか聞きたい」なら、参加する理由が具体的です。最初から誰かを紹介できる必要はなく、自社で受ける相談や仕事の進め方を伝えることも情報交換になります。

会いたい相手が見えてきたら、経営者交流会の選び方で、参加者と話せる機会、費用や条件を比較できます。参加先が決まった後は、初参加までの準備と当日の流れを確認すると行動へ移せます。

用件や期限が決まった課題は別の行動を先に進める

今月中の受注が必要なら、交流会で新しく関係を作る活動だけに頼らず、進行中の商談や過去に相談があった企業への対応を優先します。頼みたい仕事と条件が決まっているなら、その分野の会社へ直接相談し、見積もりや対応範囲を確かめる方法があります。

知りたいことが基礎知識なら、まず資料や講座で学び、残った疑問を人に聞く順番も選べます。後日の連絡に時間を使えない時期なら、無理に予定を増やす必要はありません。

交流会の価値は、今の仕事の外にいる人と話し、新しい可能性や考え方を知ることにあります。参加するなら「誰と知り合えたか」に加え、「自社のどの疑問が解けたか」「続きを話したいことは何か」を持ち帰ると、その機会を活かせます。

その先で、紹介や協業を継続的な案件獲得のルートへ育てたい場合、SparkLaboは相手の探索・紹介、相互紹介や共催などの取り組みの設計、毎月の振り返りまで支援します。経営者が一人で相手探しから実行まで抱え込まずに進める方法を知りたい方は、資料で支援内容を確認できます。