共催ウェビナーでリード獲得を増やすには?企画例と商談につなぐ進め方

共催ウェビナーを新しい見込み顧客との接点につなげるために、対象顧客と相手選びから、1本の企画例、申込設問、開催後フォロー、費用と成果の振り返りまで具体的に解説します。

目次

共催ウェビナーを開いても、申込者の一覧が増えただけで次の会話が生まれない。そんなときは、集客方法とあわせて「誰が、何を知るために参加し、その後何を相談できるか」を見直します。

この記事の結論

共催ウェビナーでリード獲得を増やすには、対象顧客と解決する課題を先に決め、その顧客へ届けられる相手と企画を作り、申込時の課題把握、希望に応じた開催後フォロー、新規接点から相談実施までの計測を一続きに設計します。

共催ウェビナーは対象顧客から開催後の会話までつなげて設計する

共催ウェビナーとは、複数の企業が共同で開くオンラインセミナーです。ここでいうリードは、連絡先を取得した見込み顧客を指します。ただし、申込者には既存顧客、同業者、情報収集だけの人も含まれます。申込件数がそのまま新しい顧客候補の数になるわけではありません。

共催の利点は、相手企業の顧客接点へ自社の知見を届け、1社では説明しきれない課題を複数の専門性から扱えることです。一方、打ち合わせや確認は増えます。参加してほしい人に届く相手と、双方が時間を確保できる状態で始めます。

準備は、次の順序で進めると話が戻りにくくなります。

  1. 対象顧客と、参加後に解決できるようにしたい問いを決める。
  2. その顧客へ案内でき、問いの一部を一緒に解ける共催相手を選ぶ。
  3. 参加者が持ち帰る資料・判断・行動まで含めて企画にする。
  4. 申込時の設問と、相談・資料送付など開催後の接点を用意する。
  5. 新規接点、対象との一致、相談実施を計測し、次に直す箇所を決める。

たとえばWeb制作会社なら、広告運用会社と組んで「アクセスはあるのに問い合わせが増えない理由」を扱えます。サイトと広告の両方を点検できれば、参加者は自社で先に直す場所を判断できます。その判断を個別に進めたい人が、開催後の相談対象です。

共催相手は同じ顧客に別の専門性を届けられる会社を選ぶ

先に対象顧客を決め、それに合う相手を探します。知り合いと開催する場合も、双方の顧客が同じ問いに関心を持つかを確かめてから企画を固めます。

相手のリスト総数より案内できる顧客像を確かめる

今回のWeb制作会社の例なら、「BtoB企業のサイト改善を担当し、広告からの問い合わせにも悩む人」が対象です。広告運用会社でも、消費者向け通販が主な顧客なら、テーマや事例がかみ合わない可能性があります。

最初の打ち合わせでは、次を確認します。

  • 案内先の業種・担当業務・悩みが、今回の対象顧客と重なっている。
  • 両社の説明を聞くことで、参加者が1社だけの場合より具体的に判断できる。
  • メール、営業担当からの案内、SNSなど、双方が使える告知手段を説明できる。
  • 企画確認、登壇準備、開催後の対応に、それぞれ担当者を置ける。

同じ人に両社から案内が届く場合もあるので、両社の保有件数を足して集客見込みにしないことも大切です。個別の顧客名を受け渡さなくても、業種や相談内容、使える告知手段から話を始められます。

相手に頼むことと提供できることを一緒に伝える

候補は、顧客が併用しているサービスの提供会社、過去に一緒に仕事をした企業、同じ対象へ情報発信している企業から探します。次のように企画のたたき台を添えると、相手も参加する意味を判断できます。

打診文の例

「BtoBサイトの問い合わせ改善を担当する方向けに、広告とサイトを一緒に点検する45分のウェビナーを検討しています。弊社はサイト側の診断とチェックシートを用意します。御社には広告側の改善ポイントをお話しいただき、双方の既存接点へ案内する形を考えています。対象のお客様とご準備の負担が合うか、一度相談できれば幸いです。」

登壇だけを頼むのか、集客も依頼するのかを曖昧にしません。相手側にも、広告の相談につながる参加者と接点を持てる理由を示します。

1本の企画を参加者の持ち帰りまで具体化する

企画は「誰に何を話すか」に加えて、参加者が最後に何を判断できるかまで書きます。この記事では実務用の記入例として、次の1本を組み立てます。実施済みの顧客事例ではありません。

Web制作会社と広告運用会社の企画例

項目

記入例

対象

BtoB企業の代表・マーケティング担当者。広告でサイトへのアクセスはあるが問い合わせが増えない

解く問い

広告、ページ内容、問い合わせフォームのうち、どこから改善すればよいか

タイトル

アクセスはあるのに問い合わせが増えない会社へ。広告からフォームまでの点検方法

Web制作会社の担当内容

ページで伝える情報と、問い合わせまでの進みやすさの点検

広告運用会社の担当内容

案内する相手と広告文、クリック後のページとのつながりの点検

持ち帰るもの

3か所を確認し、最初に直す箇所と次の作業を1つ書けるチェックシート

開催後の相談

希望者が自社サイトを持参し、改善箇所を一緒に整理する個別相談

45分なら、課題の確認5分、広告側の説明15分、サイト側の説明15分、シート記入5分、質疑と次の案内5分という時間配分が考えられます。説明用の配分なので、質問が多いテーマなら講義部分を短くするなど調整します。

両社が別々の事例を大量に紹介するより、同じサンプルサイトを使って説明すると話がつながります。「広告を見た人の期待がページに書かれているか」「相談前に必要な情報があるか」と順に点検し、最後に各参加者が自社の改善箇所を書きます。

告知文と集客経路を同じ企画にそろえる

告知文にも、対象と持ち帰りをそのまま使います。

告知文の例

「広告でアクセスは集まるのに、問い合わせが増えないと感じていませんか。広告運用とWeb制作の担当者が、広告・ページ・フォームの確認ポイントを解説します。45分で自社が先に直す箇所を整理できるチェックシート付きです。」

申込ページは共通にし、日時、対象者、内容、登壇者、参加方法を両社でそろえます。各社のメールや営業担当からの案内には、集客元が分かるリンクを使います。これにより、どちらの案内から何人が申し込んだかを確認できます。

まず両社が案内できる範囲を決め、追加で広告を使う場合は費用と期待する対象を別に置きます。申込が少ないときは、案内自体が届いていないのか、ページには来たが申し込まないのかを分けて確認します。後者なら、対象・内容・日時・フォームの負担を見直す余地があります。

申込時と終了時の設問を分けて次の対応を判断する

申込時には対象と課題、終了時には希望する支援を聞きます。最初から詳しい営業ヒアリングを詰め込まず、回答を何に使うかが決まっている設問に絞ります。

申込時は対象と課題をつかむ

今回の企画なら、会社名・氏名・連絡先に加え、次の2問が出発点になります。

  • 現在の立場はどれに近いですか。 自社の集客・サイト改善を担当/経営判断をする立場/他社の支援を担当/その他。
  • いま困っていることはどれですか。 欲しい相手がサイトに来ない/アクセスはあるが問い合わせが少ない/改善箇所が分からない/今後に向けて情報収集している。

業種や企業規模で対象を絞る企画なら、その判定に必要な項目も追加します。反対に、電話で案内する予定がないのに電話番号を必須にするなど、使い道のない項目は減らします。

誰が取得情報を使い、何を案内するかは、申込画面と実際の運用を合わせてください。参加者情報を両社でどの範囲まで共有するかも、告知前に決めます。

終了時は本人が希望する次の接点を聞く

満足度だけで終わらず、次の設問を置きます。

  • 次に希望するものはありますか。 自社の状況を個別に相談したい/今日の資料だけ受け取りたい/関連テーマの案内を受け取りたい/今回は追加の案内を希望しない。
  • 個別相談を希望する方へ。特に相談したい点を教えてください。 自由記述。

長く視聴した、質問したという行動は関心を知る手掛かりです。ただし、それだけで営業面談を希望しているとは決められません。本人が選んだ対応と合わせて次の連絡を判断します。

開催後は希望する対応に合わせてフォローする

開催後は、約束した資料や録画を届けたうえで、相談を希望した人から対応します。たとえば「翌営業日に資料を送り、相談希望者へ担当者が連絡する」と両社で決めておけば、必要な人員も見積もれます。期限は自社が実行できるものを設定し、参加者へ伝えた約束を守ります。

参加者の状態

最初に届けるもの

次の対応

個別相談を希望した

記入した課題への短い返答と日程候補

広告・サイトのどちらが主な課題かで担当を決める

資料だけを希望した

約束した資料と読む箇所の案内

その送付で対応を完了し、相談の返信があれば進める

関連テーマの案内を希望した

今回の資料と次回案内の予定

希望した範囲で次の情報を届ける

申し込んだが欠席した

申込時に案内した範囲の録画・資料

視聴や返信を受けて必要な対応を確認する

追加案内を希望しない、または希望が不明

開催時に約束した連絡だけ

個別営業へ自動で振り分けず、運営上必要な対応で終える

個別相談の連絡も、単に「お時間をください」ではなく、本人の問いから始めます。

相談希望者への連絡例

「アンケートに『広告からのアクセスはあるが問い合わせが少ない』とご記入いただき、ありがとうございました。ご希望の個別相談では、広告からの移動先ページとフォームを拝見し、先に確認する箇所を一緒に整理します。ご都合のよい日時をお知らせください。」

両社にまたがる課題なら、最初の連絡窓口を1社に決め、共同相談にするかを本人と確認します。担当者、連絡日、返答、次の予定を共通の管理先へ残すと、二重連絡や放置を確認できます。

工程ごとの責任者や承認期限まで決める際は、BtoB共催ウェビナーの役割分担を決める方法の分担表も使えます。

仮の数値を使って改善箇所と費用を判断する

効果は「何人集まったか」と「その後どう進んだか」を分けて見ます。新しい顧客との接点を増やす目的なら、自社がすでに連絡先を持っていた人も区別します。

新規接点から相談実施までを同じ条件で数える

自社の成果を、開催後2週間でいったん集計する例です。同じ人の重複申込は除き、以降の数値は表の上の段階に含まれる人だけを数えます。

段階

仮の人数

数える条件

重複を除いた申込者

100人

自社が合意した範囲で連絡先を受け取った申込者

自社にとって新しい接点

70人

既存の接点30人を除く

想定した対象に一致

40人

新規70人のうち、自社の集客・サイト改善を担い、今回の課題を持つ人

当日参加

30人

対象に一致した40人のうち参加した人

個別相談を希望

6人

参加した30人のうち相談を選んだ人

個別相談を実施

4人

希望者6人のうち集計日までに相談した人

この例では、新規接点に占める対象一致は40人÷70人で約57%、対象一致者の参加は30人÷40人で75%、対象参加者の相談希望は6人÷30人で20%です。比率を記録するときは、分母も一緒に残します。

自社負担の広告・外注などの支出を14万円とすると、新規接点1人あたりは2,000円、相談を実施した1人あたりは3万5,000円です。さらに社内の準備・登壇・フォローで18時間かかったなら、その工数も別に記録します。現金支出だけを総コストとしないためです。

欠席者からの後日の相談や既存接点の案件進展は、上の表とは別に数えます。同じ企業の複数人から相談が来た場合も、相談した人数と企業・案件の数を分けます。後から受注が生まれたら金額や利益まで追いますが、初回集計だけで売上への効果は確定しません。

数が減った段階を見て次の変更を選ぶ

仮の結果から「相談した人が4人だから成功」とは決めず、目的、使える費用、普段の受注率や利益と照らし合わせます。見直す場所は、段階ごとに変わります。

  • 新規接点が増えない場合は、両社の案内先が重なりすぎていないか、別の対象へ届く告知手段があるかを確認する。
  • 対象と合わない人が多い場合は、共催相手の顧客層と告知文を見直す。対象者を具体的に書き、広すぎるテーマを絞る。
  • 対象は合うが参加されない場合は、日時、事前案内、録画での視聴希望を確認する。
  • 参加されても相談希望が少ない場合は、内容が役立ったか、相談で何が解決するかを確認する。情報収集段階の参加者には、次の情報提供も成果として別に追う。
  • 相談希望があるのに実施されない場合は、連絡の遅れや日程調整で止まっていないかを確認する。

次回は主な変更点を絞り、同じ集計期間と定義で比べます。少人数では数人の差で比率が大きく変わるため、回答内容や断られた理由も合わせて判断します。対象顧客へ届く見込みが立たない、フォローを担う人がいない場合は、開催回数を増やす前に企画や体制を見直します。

自社で進める範囲と支援を頼む範囲を分ける

最初の作業は、対象顧客、解く問い、参加者の持ち帰りを書き、共催候補へ相談することです。すでに共催先がいるなら、申込設問と開催後の対応まで両社で埋めれば、実行に必要な作業が見えます。

共催相手探しや制作作業で止まる場合は、その工程を支援先へ任せる方法もあります。SparkLaboでは、基本プランにパートナー候補の探索・紹介と、共催ウェビナーを含む施策の企画・管理が含まれます。

さらに、企画・集客・クリエイティブ制作・申込ページ制作を含む共催ウェビナーの個別支援は、1開催あたり税別10万円からです。基本プランの企画・管理と、制作や集客まで含めて依頼するオプションを分けて、必要な範囲を検討できます。

執筆者

樫根 久澄のプロフィール写真

樫根 久澄

株式会社SparkNow 代表取締役CEO/SparkLabo運営

早稲田大学政治経済学部卒業。双日株式会社でファイナンス業務に従事後、エンジニアに転身し、システム開発会社の海外拠点代表を務める。2022年にオンライン診療スタートアップを創業し、売却を経験。

BtoB事業の顧客開拓のため、30の経営者コミュニティに入会・参加し、経営者交流会には1,000回以上参加。20以上のアポイント獲得サービスを利用し、累計2万枚のデジタル名刺を自ら配布。こうした実践を通じて、出会いを継続的な案件獲得につなげる難しさを実感し、企業同士の紹介・協業を通じたパートナーセールスを支援する「SparkLabo」を立ち上げる。SparkLaboでは、経営者交流会・会食の開催・共催を100回以上重ねている。